営業許可申請（施設基準）について

本日は営業許可申請の施設基準についてお話します。

通常営業許可を受けるためには施設基準があり、業種を問わずに自動販売機以外に必要な共通基準と業種ごとに定められている特定基準の2つがあります。

管理人イーサンのお店の場合は初期に取得した有効期間が7年となっておりましたが、最初の更新の時に最初6年の許可年数と短くなっていました。たまたますぐその場で気が付くことができたため理由を伺ったところ、更新許可時に施設許可の個数によって許可年数が変わってくるようで、どうやら施設の点検時に見落としがあって個数が足りてなかったようで、自ら指摘したことで無事同じ7年間の許可更新の年月にすることができました。

これらは更新の申請料は同一でも施設の基準で許可年数が変わってしまうので最初の施設の作りこみで先々のコスト削減にもつながるところなので注意が必要です。

◆共通基準

１　営業施設の構造

項目	規定内容
場所	清潔な場所を選ぶ。
建物	鉄骨、鉄筋コンクリート、木造造りなど十分な耐久性を有する構造
区画	使用目的に応じて、壁、板などにより区画する。
面積	取扱量に応じた広さ
床	タイル、コンクリートなどの耐水性材料で排水がよく、清掃しやすい構造	床・内壁・天井のイメージ排水のための床こう配は1/50～1/100が適当。床と壁が交わる隅は、丸みをつける。天井は、配管ダクト、照明器具等が露出しないこと。
内壁	床から1メートルまで耐水性で清掃しやすい構造
天井	清掃しやすい構造
明るさ	50ルクス以上
換気	ばい煙、蒸気等の排除設備（換気扇等）	ばい煙などの排気の出し方ダクトによって屋外に排気する場合、近隣に迷惑のかからないよう、その高さ及び方向に注意する。フードの構造フードを設置する場合、天井とのすきまがないよう直接つけ、外面は垂直にする。
周囲の構造	周囲の地面は、耐水性材料で舗装し、排水がよく、清掃しやすい。
ねずみ族、昆虫等の防除	ねずみ族や昆虫などの防除設備	ねずみ族や昆虫等の防除網戸、自動ドア等で防止する。排水溝には、鉄格子、金網等をつける。
洗浄設備	原材料、食品や器具等を洗うための流水式洗浄設備	洗浄設備（流し）1槽の大きさ（内径）のめやす 45cm（幅）×36cm（奥行）×18cm（深さ）以上
従事者専用の流水受槽式手洗い設備と手指の消毒装置	従業員専用手洗い設備手洗器外径のめやす 36cm（幅）×28cm（奥行）以上蛇口は、足踏式、ハンドコック等がよい。また、手指の消毒装置をつける。
更衣室	清潔な更衣室又は更衣箱を作業場外に設ける。	更衣室又は更衣箱専用の衣服、履物、帽子を着用させるための更衣施設等があること。

２　食品取扱設備

項目	規定内容
器具等の整備	取扱量に応じた数の機械器具及び容器包装を備える。
器具等の配置	移動し難い機械器具等は、作業に便利で、清掃及び洗浄をしやすい位置に配置する。
保管設備	原材料、食品や器具類等を衛生的に保管できる設備	保管設備必ず戸をつける。（食器戸棚、器具保管庫等）
器具等の材質	耐水性で洗浄しやすく、熱湯、蒸気又は殺菌剤等で洗浄が可能なもの
運搬具	必要に応じ、防虫、防じん、保冷のできる清潔な食品運搬具を備える。
計器類	冷蔵、殺菌、加熱、圧搾等の設備には、見やすい箇所に温度計や圧力計を備える。必要に応じて計量器を備える。	計器類冷蔵庫内及び調理場内に温度計を設置すること。

３　給水及び汚物処理

項目	規定内容
給水設備	水道水又は飲用的と認められる水を豊富に供給できるもの貯水槽は衛生上支障のない構造。ただし、島しょ等で飲用適的の水を得られない場合には、ろ過、殺菌等の設備を設ける。	給水設備貯水槽を使用する水、井戸水等を使用する場合は、年1回以上、水質検査を行い、成績書を1年間保存すること。
便所	作業場に影響のない位置及び構造で、従事者に応じた数を設け、使用に便利なもので、ねずみ族、昆虫などの防除設備、専用の流水受槽式手洗い設備、手指の消毒装置を設ける。	便所手洗い設備は従業員専用手洗い設備と同じ。床には排水溝を設ける。汲取口、浄化槽のマンホール等が食品取扱施設に影響しない場所にあること。
汚物処理設備	ふたがあり、耐水性で十分な容量があり、清掃しやすく、汚液や汚臭が漏れないもの	汚物処理設備ハエ等の衛生害虫の侵入、繁殖を防ぐため、汚液、汚臭がもれないものであること。
清掃器具の格納設備	作業場専用の清掃器具と格納設備

◆特定基準

・飲食店営業

項目	規定内容	飲食店営業の配置例
冷蔵設備	食品を保存するために、十分な大きさを有する冷蔵設備を設けること。
洗浄設備	洗浄槽は、2槽以上とすること。ただし、自動洗浄設備のある場合又は食品の販売に付随するものであって、当該食品の販売に係る販売所の施設内の一画に調理場の区画を設け、簡易な調理を行う場合で衛生上支障ないと認められるときは、この限りでない。
給湯設備	洗浄及び消毒のための給湯設備を設けること。
客席	客室及び客席には、換気設備を設けること。客室及び客席の明るさは、10ルクス以上とすること。また、食品の調理のみを行い、客に飲食させない営業については、客室及び客席を必要としない。なお、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律又は旅館業法の適用を受ける営業を除く。
客用便所	客の使用する便所があること。ただし、客に飲食させない営業については、客用便所を必要としない。なお、客の使用する便所は、調理場に影響のない位置及び構造とし、使用に便利なもので、ねずみ族、昆虫等の侵入を防止する設備を設けること。また、専用の流水受槽式手洗い設備があること。

・喫茶店営業

項目	規定内容
冷蔵設備	食品を保存するために、十分な大きさを有する冷蔵設備を設けること。
客席	客室及び客席には、換気設備を設けること。客室及び客席の明るさは、10ルクス以上とすること。また、食品の調理のみを行い、客に飲食させない営業については、客室及び客席を必要としない。なお、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律又は旅館業法の適用を受ける営業を除く。
客用便所	客の使用する便所があること。ただし、客に飲食させない営業については、客用便所を必要としない。なお、客の使用する便所は、調理場に影響のない位置及び構造とし、使用に便利なもので、ねずみ族、昆虫等の侵入を防止する設備を設けること。また、専用の流水受槽式手洗い設備があること。

・菓子製造業

項目	規定内容
施設及び区画	施設は、製造、はっ酵、加工及び包装を行う場所、製品置場その他の必要な設備を設け、作業区分に応じて区画すること。また、作業場外に原料倉庫を設けること。
機械器具	製造量に応じた数及び能力のある混合機、焼がま、平なべ、蒸し器、焙焼機、成型機その他の必要な機械器具類を設けること。また、必要に応じ冷蔵設備を設けること。

・魚介類販売業

項目	規定内容
冷蔵設備	食品を保存するために、十分な大きさを有する冷蔵設備を設けること。ただし、生食用魚介類を販売する場合は、5℃以下の冷蔵能力を有する冷蔵設備を設けること。冷凍魚介類を販売する場合は、－15℃以下の冷蔵能力を有する冷蔵設備を設けること。
機械器具	取扱量に応じた生食専用の機械器具類を設けること。
解凍設備	冷凍魚介類を解凍販売する場合は、解凍設備を設けること。
最高最低温度計	冷凍魚介類の冷蔵設備には、最高最低温度計を備えること。

・食肉販売業

項目	規定内容
冷蔵設備	食品を保存するために、十分な大きさを有する冷蔵設備を設けること。包装凍結肉を販売する場合は、－15℃以下の冷蔵能力を有する冷蔵設備を設けること。
最高最低温度計	包装凍結肉の冷蔵設備には、最高最低温度計を備えること。

・乳類販売業

項目	規定内容
冷蔵設備	乳類を常に10℃以下に保存できる能力を有する冷蔵設備を設けること。ただし、常温保存可能品のみを販売する場合は、この限りでない。
運搬用具	運搬用具は、製品及び汚染空瓶用を、それぞれ別個に備えること。
空瓶置場	空瓶置場を設けること。